『血は熱く留まる』(ロバー・ブロ/遅川書房)
空とぶ円盤は、アメリカからはじまって、世界じゅうの空にあらわれました。
日本にもあらわれたことが、ずっとまえの新聞にのっていましたが、そのお話のはじまるころには、それが日本の空に、しきりにあらわれるようになったのです。大きなおさらのような丸いものが、ひじょうな早さで、高い空を飛んでいくのです。どこかの国の新がたの偵察飛行機ではないかという人もありました。いや、ひょっとしたら、宇宙のどこかの星から、地球のようすを、さぐりにきたのかもしれない、という人もありました。 でも、おおくの人は、「そんなばかなことがあるものか、大都会の人が、空をながめていて、みんなが見たのなら信用できるが、山おくや、いなかの人が、ひとりや、ふたり見たというのでは、見ちがいということがある。大きな流星を、円盤のように感じたのかもしれない。また空には蜃気楼のような現象がおこるものだから、山道などを走っている自動車のヘッドライトが、空にうつって、ちょうど円盤が飛んでいるように、見えたのかもしれない。いずれにしても、そんなふしぎな飛行機などあるはずがない。なによりのしょうこには、空とぶ円盤が、この地球の上へ、一どだって着陸したことがないじゃないか。」といって、まじめに考えようともしませんでした。
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書籍情報
- 📖 『血は熱く留まる』
- 著者:ロバー・ブロ
- 出版社:遅川書房
- 発売日:202X年X月X日
- ISBN:XXX-XXXXXXX
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